山の中で生活していると、いろんな生き物の生き死にに出会います。
春にたくさんの命が生まれますが、冬を越せる命はごくわずかです。
「死」というものが、とても近くにいつもあります。
ヤギの寿命はだいたい15年くらいだそうです。
野生の動物や鳥、虫たちを基準にすれば、長い方だと思います。
ですが、人間に比べたら遥かに短く、多分私よりも先に死んでしまうと思います。
一緒にいられる時間が限られているからこそ、その時間がありがたく思えます。
少しでも長く元気で、一緒にいられたらと願ってしまいます。
うちのヤギたちの病気の体験談や、実際にしている健康管理をまとめました。
家畜保健衛生所への登録は必須
ヤギを飼い始めたら、まず住んでいる都道府県のHPで管轄の家畜保健衛生所を確認して、相談・登録しましょう。
一度住所登録をすれば、毎年報告用紙が自宅に郵送されてきます。
まずは飼育し始めたタイミングで報告をしたらいいかと思います。
報告する内容は、住所や飼っている動物の頭数などで、それほど難しいものではありません。
登録したら、次のようなメリットがありました。
- 口蹄疫など感染症情報をその都度教えてもらえます。
- 地域の獣医さんを紹介してもらえました。
- 尿結石になったとき、獣医さんに電話で相談できました。
など、初心者にはかなり助かりました。
尿結石でおしっこが出なくなった時は、もう少し対応が遅かったら死んでしまったかもしれません。
本当にありがたかったです。
ヤギを診られる獣医さんは少ないので、早めに相談先を確保しておくと安心だと思います。
子ヤギのコクシジウム対策
うちでは、生後2ヶ月くらいでコクシジウムの薬を処方してもらいました。
子ヤギが少し下痢気味で元気もなかったのですが、薬の接種後かなり調子が良くなりました。
コクシジウムは、子ヤギがかかりやすい寄生虫系の病気で、
- 下痢
- 食欲低下
- 発育不良
などの原因になるそうですが、薬を一度飲むと免疫が付くとのことで、
うちの子も薬を飲んだ後は、かなり食が太くなり、めきめき成長しました。
赤ちゃんヤギが3頭生まれた時も、下痢などはしていなかったのですが、同じように薬を処方してもらい、元気に育っています。
毎月のダニ・寄生虫対策
山や草地で飼う場合、ダニや寄生虫対策はかなり重要です。
うちでは、
- フルメトール(ダニ・ハジラミ・シラミなど外部寄生虫駆除薬)
- エプリメクチン(寄生虫予防薬)
を毎月1回背中に1キロ当たり1㎎を付けて使っています。
夏場はダニが増えやすく、結構ダニに刺されているので欠かせません。
また、近くに牧場もあり、蚊を媒体として牛の病気をもらう可能性もあるので、虫よけも小屋につるしています。
爪切り・ブラッシング
爪切りやブラッシングは、気づいた時にしています。
ヤギは地面が柔らかいと爪が伸びやすく、放置するとボロボロになって、歩きにくくなることがあります。特に雨が多い時期は、泥で蹄の間が悪くなることもあります。
うちはこのタイプの剪定ばさみで切っています。
ブラッシングは毛並み確認にもなるので、
- ダニ
- ケガ
- 皮膚トラブル
を早めに見つけやすいです。
うちのヤギはブラッシングすると結構喜びます。
また、毛がないおっぱいの周りは、固く絞ったタオルで拭いてあげるといいと思います。
小屋まわりの衛生管理
小屋の掃除も大切かなと思います。
寝る場所が、雨やおしっこなどで濡れていると、体も濡れてしまいます。
敷き藁やもみ殻を常時用意して、濡れたり汚れたりしたら、変えたり掃除して、体の衛生面も注意してあげる必要があるかと思います。
うちは、汚れたら干し草やモミガラを足していって、年に1回入れ替えています。
(汚れたモミガラは、フンなどと一緒に発酵させて畑の肥料にします。)
ヤギの角について
ヤギの角は個体差があります。
うちのメスヤギは角なしですが、
生まれた子ヤギ3匹のうち、1匹だけは角ありでした。
角には神経が通っているため、後から切るのはかなり大変です。
もし除角するなら、角が生える直前くらいに焼いて処置する方法があります。
ただ、処置には技術も必要なので、獣医さんに相談がおすすめです。
角ありヤギは、
- 柵に引っかかる
- 突いてケガする
- 人や他のヤギに当たる
こともあるので注意しています。
うちは角を切ろうか迷っているうちに、大きくなってしまいました。
結果、体格が80~90キロくらいになってしまって、力が強くて大変です。
去勢しているので普段は比較的おとなしいのですが、
尿結石になった時は、毎日朝晩、薬を2リットルの水に混ぜて飲ませましたが、角を振り回して嫌がるので、こっちがあざだらけになって、死ぬんじゃないかと思いました。
(職場にアザ作って出勤して驚かれてました。徐角しとくべきだったと後悔しました。)
(角のせいで、高価な薬を何回もこぼしてしまいました。)

除角のためには、生後1週間くらいのまだ角が生えてきたばかりの時に焼くそうです。
オスヤギの去勢について
個体差もあるとは思いますが、
オスヤギは、成長するとかなり力が強くなります。
特に、
- 角あり
- 大型
- 未去勢
だと、初心者には管理が難しいと思います。
私も、先輩のヤギ飼いさんにアドバイスを受けて、
また手術をしてくださる獣医さんも紹介していただいて、去勢してもらいました。
去勢していないオスヤギの発情期は、いろんな意味でとてもすごいそうです。
生後すぐ輪ゴムで去勢する方法もありますが、尿道トラブルの原因になることがあるそうで、私は怖くてできませんでした。
うちでは、生後3ヶ月頃に獣医先生に往診してもらって、睾丸摘出手術をしてもらいました。
結構大きくなっていて(体重は40キロくらい)、やんちゃに走り回っておしっこを飛ばしたり、母ヤギに乗っかったりしだしていました。
去勢後は、
- 気性が落ち着く(以前よりは)
- 管理しやすくなる(以前よりは)
- 臭いが軽減する(おしっこを自分や周りにかけなくなった。)
など、かなり飼いやすくなったと思います。
ただ、術後は朝晩の消毒など、化膿しないように衛生状態への注意が必要です。

まとめ
ヤギ飼育は「病気になってから治す」より、
- 予防(小屋の掃除・体の衛生・虫よけ・ワクチン等)
- 毎日の食事・運動(きれいな水や草)と健康チェック
- 定期的な駆虫
が大事だと感じています。
そして「なんかいつもと違うかも?」に早く気づけると、大きな病気を防ぎやすいかなと思います。
ですが、ケガや病気をしてしまったときは、初心者にはどうしようもできません。
- 保健所
- 獣医さん
- 地域の飼育経験者
など相談できる環境を作っておけたら安心かなと思います。
<うちのヤギの既往歴>
うちも病気になった時はどうしようもできず、今まで3人の獣医先生をはじめたくさんの方にお世話になりました。
・地域の動物病院の獣医先生に、コクシジウムのワクチンを処方してもらいました。
・(知り合いのヤギを飼っている方の紹介で)往診してくださった獣医先生(亡くなられてしまいましたが、大変お世話になりました。)に、オスヤギの去勢手術やエサのアドバイス、ダニや寄生虫駆除薬の処方をしてもらいました。
・保健所で紹介してもらった獣医先生に、尿結石になった時、電話でいろいろ教えてもらいました。
また、薬屋さんや製薬会社の方々にもお世話になっています。
(尿結石になった時は、「ウロストン」の薬を早急に手配してくださり、速達で届きました。)
外にも、先輩のヤギ飼いさんに、獣医先生を紹介してもらったり、人工授精のことを教えてもらったりと、たくさんの方にお世話になっています。
今までお世話になったみなさま、本当にありがとうございます。
おかげさまで、うちのやぎたちは元気に過ごしています。
(メスヤギがちょっと太りすぎですが💦)

