山での生活に、除草は避けて通れません。
暖かくなって、雨が降ったら、ものすごい勢いで草が茂ります。
草が生えると、草にはいっぱいダニや虫が付きます。
更にその虫を狙ってカエルやトカゲ、蛇(最悪マムシ)が来ます。
夜露や雨で草が濡れると、玄関出てから車の場所に行くまでに、
靴もズボンのすそもベタベタになり、下手すると滑って転びます。
本当、草って大変ですが、
日本は緑豊かな国で、刈っても刈っても生えてきます。
よって、除草は山でのルーチンワークです。
そして、そんな除草の強い味方として有名なのは「ヤギ」ですね。
私も、山に来たらヤギを飼おうと心に決めていました♪
が、実際に飼ってみると、
うちのヤギたちは、除草してほしい場所を全然除草しません!!
この記事では、実際にヤギを飼って知った、
- ヤギが好きなエサ
- ヤギが食べてはいけないもの
- 除草ヤギの現実
- 冬のエサ問題
などを、我が家のヤギの実情をもとにまとめました。
ヤギが好きなエサ
ヤギは「草なら何でも食べる動物」というイメージがありますが、
我が家で生まれたオスヤギは、かなり偏食があります。
いろいろな草木が生えていますが、好きな草しか食べません。(かなりグルメです。)
もちろん、土がついたり踏んだ草などは絶対食べません。
通路の草を食べてほしいと思っても、足もとの踏んだ草には見向きもしません。
私が汗水たらして刈ってきたキレイな草も、ぜいたくに頬張り、気にせず落とし、自分で踏んだりおしっこかけたりしてダメにします。
基本的に草よりも、ウツギやクヌギやナラなどの木の新芽や葛やあけびなどのツル類の方が好きなようで、特に春は柔らかい木の若葉を選んで食べています。


また、
キャベツの茎
筍の皮
とうもろこしの皮
さつまいものツルや葉
など、家庭菜園をしていると、野菜くずがでますが、どれも大好きです。
配合飼料も好きで、言うことを聞かせたい時に与えています。
(農協で注文すると家まで持ってきてくれます。1袋20キロで2400円くらいです。2匹×2カ月分)

ですが、好きなものばかり食べさせていたら、尿結石ができてしまい大変でした。(汗)
基本的にヤギが好きな食べ物には2種類あると思います。
①ヤギが好きで、たくさん食べても大丈夫なもの
(イネ科の牧草・カヤ・熊笹・くぬぎ・ならの葉など)
②ヤギが好きだけど、たくさん食べたらダメなもの
(穀物・配合飼料・野菜・イタドリ・クローバーなど)
この2種類です。
食べ過ぎ注意|ヤギが好きでも与えすぎはダメ
ヤギは穀物や生野菜、配合飼料などのエサを一度に大量摂取すると、
胃にガスが溜まり、左側のお腹がパンパンに膨らみ、場合によっては窒息の危険もある鼓腸症(こちょうしょう)になってしまうことがあります。
(うちの)ヤギは、節制を知りません。
好きなエサはあるだけ食べてしまいます。
なので、飼い主がエサの調整をしてあげる必要があると思います。
以前脱走して、小屋の近くに置いていた配合飼料(フタの付いたケースに入れておいたのに、自分でフタを開けて)を、全部食べてしまったことがあります。
夕方仕事から帰ると、ヤギが小屋の囲いの中におらず、
ヤギ小屋の前の家の畑が荒らされ、空になったヤギのエサ入れが転がっていました。
そして、近くでお腹がパンパンになったうちのヤギが、う~んう~んとうずくまって苦しんでいました。
「まさか勝手に脱走して、こんなにお腹がパンパンになるほど食べ過ぎたの?」
「それとも、ビニールとか手袋とか、いけないものを食べてしまった??」
もういろんな意味でびっくりで心配で、
重曹水を飲ませたり、お腹をマッサージしたりして大変でした。
最終的にはただの食べ過ぎで、次の日にはふつうに歩いていてほっとしましたが、
ヤギのエサのケースに入っていた配合飼料の量が、もっと多かったらと思うとぞっとします。
ヤギもかなりしんどかったようで、数日間は配合飼料に見向きもしませんでした。

以後、ヤギの近くに配合飼料は置いていません。
また、荒らした畑が、もし人様の畑だったら大変なことです。
脱走防止で電気柵を導入しました。
外にも気を付けたいのが尿結石です。
去勢したオスヤギは尿道が細く、尿結石になりやすいです。
うちも去勢したオスヤギが尿結石になり、もうほんとに大変でした。(涙)
(いろんな方にお世話になり「ウロストン」という薬を(むりやり)飲ませ回復しました。)

ヤギの尿結石(尿石症)を予防・管理するためには、
・カルシウムとリンのバランスを整えること
・濃厚飼料(穀物など)を控えること
・シュウ酸が多い草は控えること
などが必要だそうで、
マメ科の牧草(クローバーなど)
イタドリ
キャベツなどの野菜くず
穀物類
たけのこ
とうもろこし
さつまいも
などなどは、あまりたくさん与えないようにと獣医さんにアドバイスをもらいました。
また、注意したいのが、農薬です。
スーパーの野菜くずなど、農薬の有無がわからない野菜は、やめておいた方がいいと思います。
基本的には、繊維質が多いイネ科の食物(チモシーなど)を主食にしたらいいと思います。
うちは近所に生えているカヤとクマザサを主にあげています。

ヤギが食べてはいけないもの
ヤギが食べられない草木があります。
間違えて食べると下痢や中毒、最悪の場合は命に関わることもあり注意が必要です。
独立行政法人家畜改良センターの技術マニュアル「ヤギの飼育管理」P20~P23に、
食べられない草木の一覧が載っています。
「ヤギ飼いになる」の本にも載っています。
うちのヤギの場合、
・毒だけど、ちょっとなら食べても大丈夫なもの(わらび・つつじ・こごみなど)
・絶対に食べないもの(トリカブト・マムシ草・スズラン・スイセン・あせび・彼岸花・シャクヤクなど)
の2種類あるようです。
うちの近くは野生の鹿が多いのですが、
ヤギと鹿は食べるものがほぼ一緒のようです。
まむし草・スズラン・スイセン・アセビなどは、鹿が食べないのでたくさん生えています。

↑匂いをかいでいるのは野生の「スズラン」です。
春にいっぱい芽を出して、白い花を付けます。
鹿もヤギも食べません。
スイセンもいっぱい生えています。
球根なので毎年同じところに生えます。
間違えて刈って、ヤギのエサに紛れ込まないように注意しています。
散歩中の誤食にも注意
ヤギは好奇心が強く、散歩中にいろいろ口にします。
特に注意したいのが、
タバコの吸い殻
ビニール
ゴミ
落ちている紙類
などです。
まだ飼い始めたばかりの頃、落ちていた煙草の吸殻を口に入れてしまい、慌てて口をこじ開けて取り出したことがあります。
あっという間に食べてしまうので、
道路沿いや公園近くを散歩する時は、かなり注意しています。
飴の袋とか煙草の吸殻など、小さくて目につきにくいものが結構落ちていて焦ります。
また、除草剤や殺虫剤などを撒いている場所は避けた方がいいと思います。
不自然に草が枯れていたら、除草剤が撒いてある可能性があります。
注意してください。
親ヤギから「食べられる草」を学んでいるようです。
うちのヤギは、小さいころ親ヤギと一緒に山で生活していたので、ある程度「食べられる草」を覚えているようで、散歩に行って、自分でにおいをかいで食べ分けていました。
ただ、うちの周りに生えている草と、生まれた山に生えていた草は、若干違ったようで、
たまに、
食べてはいけない草
合わない草
を食べてしまい、
吐く
下痢をする
ということが、子ヤギの頃はありました。
その子ヤギが大きくなって、赤ちゃんを生みました。
すると今度は赤ちゃんが、親の真似をして、親が食べている草を食べるようになりました。
あちこちに草が生えているのに、
赤ちゃんヤギは、わざわざ親が食べている草を横取りして食べていて、
なんだか困ったヤギにみえましたが、生きる知恵なんだと思います。
つまり、食べられる草は、親から教わっているのだと思いました。
ということは、
親から「食べられる草」を学ぶ機会がなかったヤギを飼う場合は、
飼い主が、それを先に学んでおく必要があるのかなと思います。
まあ、間違えて食べてしまって、吐いて下痢して、学ぶ場合もあるようですが💦
まあ、赤ちゃんヤギは、
親ヤギよりも大きくなった今も、相変わらず、親が食べてる草を横取りして食べているので
単にそういう習性なのかもしれませんが💦
草を刈って与える時の注意
ヤギ用に草を刈る時は、食べてはいけない草が混ざらないよう注意しています。
特に、
名前が分からない草
農薬のかかった場所
道路沿いの草
などは避けています。
「ヤギは勝手に危険な草を避ける」と言われることもありますが、
うちのヤギは、私が刈ってきた草は、安心しているのか、だいたい食べてしまいます。
実際に、最初は刈ってきたエサで、何回か下痢になってしまったことがあり、
今はカヤや熊笹を中心に刈って、安全が分からない草は与えないようにしています。

それと、意図してやったわけではありませんが、
ヤギのフンを、そのまま畑にいれたら、
ヤギが食べた草の種が入っていて、畑がヤギの好きな雑草だらけになりました。
いいのか悪いのか分かりませんが、
畑の草刈りをしながら、ヤギのエサを入手できるようになりました🐐
「ヤギ除草」の現実
「除草ヤギ」が人気で、私もすごく期待していたのですが、
実際は、
- 囲いの中の草など、除草してほしい場所の草は食べない。
- (脱走して)畑の野菜や果樹など食べて欲しくないものばかり食べる。
という感じです。

↑写真のように、昼間は広い場所に放牧し、周りにはいっぱい草が生えていますが、
ヤギたちは、なぜか囲いの中の草は食べません。
(写真で食べているのは、私が刈ってきた熊笹です。)
そして、近くにこんなに草が生えているのに、夕方になるとエサを求めて囲いの外へ行こうとします。
仕方ないので、毎日朝晩、食事をするために散歩に行きます。
お散歩しながら、好きな草を食べています。
食べるのは好きな草だけなので、草刈り機で刈ったようにキレイには除草されません。

結局、
・除草は人が、草刈り機でする。
・ヤギのエサは手刈りして干す&散歩に連れていく。
という感じで、除草しない上に、除草以外の手間が増えました。
ちなみに、
脱走防止で取り付けた電気柵に草が付かないように、
柵の内側も、こまめに草刈り機を使って除草する羽目になっています。
冬のエサ準備
冬になると、草が減ってしまいます。
そのため、秋のうちからエサを準備しています。
うちでは、
ソルゴーを育てる
干し草を作る
さつまいものツルや葉を干す
どんぐりを集める
などをしています。

ちなみに、どんぐりは外で保管しましょう。
雨に濡れないように、どんぐりを家の中に入れて置いたら、
うじ虫みたいなのが大量に出てきて、家の中を這いまわってびっくりでした。
どんぐりの中には、ゾウムシなどの卵が産みつけられていて、幼虫になるとでてくるようです。
ソルゴーの干し草を作るには、
春に畑を耕して、種を撒いて、水やりして、途中草刈りして、秋に収穫します。
成長すると1メートル以上の高さになるので、収穫も干すのも大変です。
束にして縛って干しますが、
雨が降ったり夜露に濡れたりして、乾く前にカビてしまうこともあります。
なかなかうまくいきません。
それでも、苦労して作ったエサを、美味しそうに食べてもらえるととてもうれしいです。
(↓冬が来る前に食べちゃってますが。)

どんぐり集めも、干し草作りもかなり大変ですが、以外に大変なのは保管です。
我が家にはヤギが2匹いて、毎日干し草なら5キロは食べます。
冬の間のエサをストックすると(11月から3月までの5カ月(150日)分)
5キロ×150日=750キロを保管しなければいけません。
10キロずつ箱に入れたら75箱ですから、大変なスペースが必要です💦
保管がうまくいかず、カビてしまうこともあるので、
いろいろ手間を考えると、都度買ったほうがいい気もします。
実際に役立った道具
ヤギのエサの準備に使っているものです。
鎌はギザギザの刃がいいと思います。
私はうっかり屋さんなので、地面に置いてもすぐに見つけられるカラーの取っ手が助かります。
押し切り機は、牧草など裁断するのに使っています。
とてもキレますので、うっかり刃に触らないように気を付けてください!ケガ注意!!
エサを収納できる小屋かビニールハウスがあればいいのですが、
うちはないのでシートをかぶせています。
まとめ|ヤギは除草するのか?
うちのヤギは、現状を見る限り、除草をするとは言えません。
が、考えてみれば、
TVで見たりする盲導犬や警察犬は、相当な努力や訓練を積んでいます。
それと同じように、TVで見た除草ヤギたちもきっと、飼い主がいろいろとしつけをしたり、なんらかの訓練をしていたんじゃないでしょうか??
なのできっと、うちのヤギも、なんらかの訓練をすれば、きっと除草するのだと思います。
ですが、少なくとも飼い主が私では、
ヤギに除草させるのは無理ということが分かりました。
まあ、草は食べているので、除草の役には立っていると言えるかもしれません。
ただ正直なところ、
除草したいと思ったら、ヤギを飼うより草刈り機を購入した方がいいかなと思います。

