実体験から学ぶ、山での台風対策

山暮らし

山の風は強烈です。

標高800~900mほどの低い山でも、見晴らしのよい山頂や尾根は、立っていられないくらい強い風が吹いたりします。

また、山は場所によって風当たりが全然違います。

山道を歩いていると、地形によって、風がない場所や、突風が吹いている場所が、複雑に存在していることに気づきます。
山の南側と北側では、まったくの別世界だったりします。

意識して見てみると、山に建っている家はどこも、防風林や周囲の山などによって、強い風が当たらないように工夫された場所に建てられているようです。

我が家も、北側と西側は山や木があり、普段はそれほど強い風があたりません。

ですが東側や南側は、日当たりを重要視したので、高い木などの遮るものがほとんどなく、
そのため台風の時は、強烈な風が吹き込んでしまい、
土砂崩れや倒木、停電による断水、飛来物などさまざまなことを経験しました。

山での台風は、平地とは少し違った危険があり、
土砂崩れ対策・停電対策・飛来物対策・倒木対策が重要になってきます。

この記事では、山での台風で経験したことや、その対策についてまとめました。

過去に起きた被害

台風で今までに経験した被害は、

  • 大雨で家の前が土砂崩れした
  • ヤギ小屋が台風で吹き飛んで壊れた
  • 枯れた松の木が倒れてきて、ヤギの柵が壊れた。

などです。

幸い大きな被害はうけていませんが、山では台風で何が起きてもおかしくありません。
何らかの対策をする必要があると思います。

大水や大雨による土砂崩れ対策

昨日の台風では1日で200mm程の雨が降りました。

昨年はほとんど雨が降らず、水不足で困りましたが、一度にたくさん降りすぎても、土砂崩れなどが心配です。

落葉樹が多く生えている山は、保水力が高いのですが、
削ったりして草が生えていない場所は、保水力がなく崩れやすいので対策が必要です。

うちの家の周りも、家を建てる時に斜面を削ったので、住み始めて2~3年は木や草などはあまり生えていませんでした。

2016年。
住み始めて2年目の夏、数日雨の日が続き、台風がきました。

↓台風の影響で大雨が降った後に崩れた家の前の斜面です。

2016年

崩れる前、大量に水が流れ出ていました。

また、メタンガスのようなガスの臭いがしました。
(うちはオール電化で、ガスはないので「おかしいな?」と思っていました。)

台風で夜中に大雨が降っている中、地響きがして、家の中にいた犬が吠えるので、
玄関を開けたら、玄関前の斜面が崩れていました。

台風が去った後、土をどけて、杭を打ち、
近所の方の助言で、木を植えることにしました。

松の木がたくさん自生していたので、松の木を植えました。

2026年

その後は崩れていませんが、大雨が降ると斜面に水が染み出します。
坂の下の方にうちの井戸がありますが、どうやら水脈があるようです。

水脈を変えることは難しいですが、
保水性の向上や地面の流出防止、防風林として、木を植えることはとても有効だと思います。

停電すると水も電話もネットも使えなくなる

山暮らしで意外と困るのが停電です。
台風が来ると、倒木などにより停電が起きることがあります。

我が家の水は、井戸水をポンプで汲み上げているため、停電すると水が出なくなります。

さらに電話はケーブル電話、インターネットもケーブル回線なので、停電すると電話もネットも使えなくなります。

また携帯電話は、家では普段からアンテナ1本がやっと立つ程度です。
天気が悪いと圏外になってしまいます。

そのため、

  • 飲み水の確保(ペットボトルの水)
  • 生活用水の確保(ふろ水をいれておく)
  • 車のガソリン補充
  • バッテリーの充電
  • ラジオや懐中電灯の準備

などを事前に行っています。

冷蔵庫や冷凍庫も使えなくなるので、大きめのジップロックに水を入れて冷凍します。
停電しても、冷凍庫が長持ちしますし、溶けたら飲み水にもなります。

また、(うちはオール電化なので)カセットコンロを常備しています。便利で安心感あります。

更に、バッテリーがあれば停電時も安心だと思います。

ちなみに、
我が家は、今回の台風での停電はありませんでした。
こんな山奥にもきちんと電気を供給してくれて、日本のインフラは本当に素晴らしいです。
電力会社さんやその関係者のみなさん、ありがとうございます。

風で飛ばされる物にも注意

台風前には、家の周りに置いてある物も確認します。
強風になると、普段は動かないような物でも飛ばされることがあります。

私も、大サービスで結構大きめに作ったヤギ小屋が、あるべきところに無くなっていた時は、びっくりしました。

台風の夜、ヤギ小屋のある場所を見たら、ヤギ小屋がなくなっていて、ヤギだけ雨の中鳴いていました。

「え~~~~~~?!」って感じです💦

柱はかなり重かったのですが、南向きに建てたのがいけなかったのかもしれません。

入口の雨除けのビニールシートは、雨が入らないように、小屋にぴったりとロープで縛りつけていたのですが、地面としっかり固定していなかったため、吹っ飛んでしまったようです。

台風で吹っ飛んだ小屋

幸い、ヤギは耳に擦り傷を負っただけで済みました。周りにも被害がでなくてよかったです

ちなみにヤギ小屋は、柵を超えて後ろ側(北側)の斜面に上下逆さになって転がっていました。
ロープで縛って軽トラックで引っ張り上げましたが、バラバラになって壊れてしまいました。

作り直したヤギ小屋

バラバラになったヤギ小屋は、風を受けにくいように、一回り小さくして西向きに立て直しました。
また、屋根に重りを載せて、ワイヤーで固定しました。

山に来て、ヤギ小屋のような大きなものが、簡単に飛んでしまったことは大きなショックでした。が、山の台風の恐ろしさを知るいい機会になりました。

我が家では薪小屋や畑のビニールハウスとかも飛ばされないよう、重しを付けたり固定を確認したりしています。

他にも、

  • コンテナ
  • バケツ
  • 農業資材
  • トタン板
  • 脚立

なども風で飛ばされる可能性があります。
飛ばされた物が家や車に当たれば大きな被害になりますし、人に当たれば危険です。

台風が近づく前に、片付けたり固定したりしておくことが大切です。

倒木で家から出られなくなる可能性も

周囲には杉やヒノキの人工林も多くあり、倒れてこないか心配です。

隣の家は、畑に太さ20センチを超える大きな杉が倒れてきて、ハウスや柵が壊れたことがあったそうです。

枯れている木は折れやすいですが、枯れていない太い木でも、強風で倒れていたりして、
「えっ、こんな木が倒れるの?!」とびっくりします。

我が家はいまのところ、倒木による大きな被害はありませんが、もし木が家に倒れかかれば、家は壊れて玄関が塞がれる可能性もあります。

そのため台風の夜は、避難経路を確認し、状況によっては別の出入口を確保できるよう意識しています。

風よけのために、庭にも大きな木を残していますが、
その大きな木が強風でしなっているのを見ると、倒れないか心配で、本当に恐ろしいです。

山暮らしの防災メモ

  • 飲み水を数日分用意する
  • 浴槽に水をためる
  • ジップロックの水を冷凍庫にいれる。
  • カセットコンロと燃料を準備する
  • バッテリーを満充電にする
  • 懐中電灯と予備電池を準備する
  • 貴重品はまとめておく
  • 長靴・雨具・作業着をすぐ着られる場所に置く
  • 側溝や排水路を掃除して、水の流れ道を確保する
  • ビニールハウスや農業資材を固定する
  • 飛ばされそうな物を片付ける
  • 土砂崩れしそうな場所や枯れ木の近くに車など止めない
  • 車のガソリンの補充
  • 避難経路を確認する
  • 家族と情報を共有しておく

夜中に目が覚めるようになった

都会に住んでいた頃は、台風が来てもぐっすり寝ていました。
しかし山に住むようになってからは少し違います。

昨日も風と雨が強いので、夜中に目が覚めて、もしもに備えてすぐ動けるようジャージに着替えました。

動物たちもいるので、何かあったらどうしよう。といろいろな不安が押し寄せて、
いろいろな自然災害で辛い思いをしてきた人々のことが頭をよぎって、
ただただ、祈りたくなります。

幸い我が家の周辺に大きな被害はありませんでした。
それでも今回の台風では約200ミリの雨が降り、斜面には大量の水が勢いよく流れていました。

付近には、木の葉や枝が折れて飛び散り、大きな木も倒れていました。

自然の猛威を感じます。

台風一過

台風後は、夫は仕事へ行く時にスコップとチェーンソーを車に積みます。
倒木で道が塞がれていることがよくあるからです。

今朝は、国道へ出るまでの道を、直径20~30㎝くらいの木が4本ほど道をふさいでいたそうです。

一方、我が家のヤギたちはというと、

まだ風もあり雨が降る中、いつも通り「散歩へ連れていけアピール」をして、
台風で折れた枝や葉を見つけては、もりもり食べていました。

台風で垂れ下がってきた枝や葉を食べるヤギ
台風で折れたタラの木をもりもり食べるヤギ

ヤギたちは、台風が来ても、どうってこともなく、何不自由なく、楽しく生きている感じです🐐

台風で柵の中に倒れてきた松や桜の木を喜んで食べるヤギ

私も見習いたいなあと思いました。

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